政府機関に拘束されていた海賊党メンバーが、今度はチュニジア政府大臣に任命 - ネットカルチャー概論

政府機関に拘束されていた海賊党メンバーが、今度はチュニジア政府大臣に任命

現在、チュニジアでは、大きな政治的転換期を迎えています。

以前のチュニジアは、イスラムへの厳しい規制や、政府の監視、言論の自由を許さない状況下を作り出したベンアリ前大統領に、市民たちの多くが不満を持っていました。

路上で野菜を売っていた青年が警察に摘発され、そのことに抗議するために焼身自殺を図るという事件が起きてから、一気に不満が爆発し、大規模なデモが起こりました。

独裁的であったベンアリ政権は、市民の勢いに負けて崩壊し、新しくガンヌーシ首相が新政府を作ろうとしているようです。

そんななか、著名な活動家であった「Slim Amamou」氏が、次の新しい政府の大臣に任命されたというニュースが入ってきました。

「Slim Amamou」氏は、ネットの中立性のために、検閲や知的財産権などに反対する活動をしており、海賊党のメンバーでもあるそうです。

少し前に、検閲に対する抗議活動のリーダーであった彼は、政府機関に12時間以上も拘束された上、抗議活動の中止を呼びかけるビデオを強制的に撮影された経験を持つそうです。

ベンアリ政権が崩壊した今、これまでのような厳しい規制は影を潜めることになることと思います。

これまで以上に風通しの良い、言論の自由が守られた国を作る上でも、「Slim Amamou」氏のような人物が必要だと、多くの国民が判断したのでしょう。

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